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世界最高峰のプロサッカーリーグは何処か?
もしそう訊かれたら、大抵のサッカーファンはまずこう答えるだろう。
イタリア・セリエA、スペイン・リーガエスパニョーラ、イングランド・プレミアシップ。この3つだと・・・。
また、これは近年の「欧州CL」や「UEFAカップ」の成績からも、疑いようのない事実。
そして、この「3つ」の中からあえて、最高を選べと言われた場合、僕が選ぶのはイタリア・セリエAである。
ここ数年、スペイン・リーガエスパニョーラ、イングランド・プレミアシップに押されている感があるイタリア・セリエAだが、僕がセリエAを世界最高だと位置付けているのにはそれなりの根拠がある。
それは、「代表の強さ」と「ビッグ6の存在」である。
まず、イタリア代表は「アズーリ」の愛称で親しまれ、W杯で「三度」の優勝を誇る強国中の強国であり、2002・2・13現在のFIFAランクは「6位」。ちなみにスペインはW杯での優勝は「0回」・現在のFIFAランク「7位」、イングランドはW杯での優勝は「1回」・現在のFIFAランク「10位」。
そして特筆すべきは、イタリア代表の主要選手は「ほぼ全員」セリエAのクラブ所属という事実。つまり海外でプレーする選手が「ほとんど」いないのである。ちなみに1998W杯から世界最強を誇り続ける、あのフランス代表「ル・ブルー」の主力選手たちの主戦場は、自国のフランスリーグ「ディビジョン・アン」ではなく、「セリエA」や「リーガエスパニョーラ」がほとんどである。
まあ、これに関しては、スペイン代表もイングランド代表も、自国のリーグに所属している選手が大半だから、セリエAとの差異はそれほどないといってもいい。
ただ、次に挙げる「ビッグ6」の存在は、セリエA独特だといえる。
欧州の名高い、「スペイン・リーガエスパニョーラ」、「イングランド・プレミアシップ」、「ドイツ・ブンデスリーガ」、そして伸二のいる「オランダ・エールディビジ」などのリーグのレベルも確かに高い。が、毎年の優勝チームを見る限り、これらのリーグの優勝チームにはかなり「偏り」がある。どのリーグも、せいぜい「上位3チーム」が入れ替わる形になっていて、それ以下のチームとの実力差が歴然としているのである。
そこへいくと「セリエA」には実力の拮抗したチームが「6つ」も存在する。昨年まではFIORENTINAを含めた「7つ」を総称して「ビッグ7」と呼び、これらのチームは毎年どこが優勝してもおかしくない程、戦力が整っていた。
これほどレベルの高いクラブが「6つ」も存在するリーグは他にはなく、これがセリエAを世界最高のリーグと位置付ける根拠だ。
だから当然、セリエAというリーグにはサッカー選手にとって必要なものが「すべて」揃っている。
「サッカーの質の高さ・圧倒的なホーム&アウェーの雰囲気・高額な年俸・厳しいジャーナリズム・108年という歴史・厳しい競争システムを持つリーグ構造・スタープレイヤーを育てる優秀な下部組織」。
Jリーグに「足りないもの」が、すべて揃っているセリエA。
ただ、その反面、あまりに高額になりすぎた主力選手の年俸がチーム財政を圧迫するという慢性的な問題が発生しているのもまた事実。しかも、2000/2001シーズン終盤に撤廃された外国人枠のおかげで、その傾向に拍車がかかる危険性も否定できない。
そして、時折聞こえる、セリエのTIFOSIはあまりにも「勝利至上主義」だという声・・・。
しかしながら、それらの問題を抱えながらも、そこで繰り広げられる熱い戦いは「世界最高峰」に値するものだと信じている。
この熱気と興奮を是非とも感じて欲しい。
| 「Serie A」の歴史 1893 イタリアで始めてサッカークラブが創設される 1898 第1回 イタリア選手権が開催される 1905 試合形式が地域別の3リーグ制となる 1929 SerieAの原型 国内単一リーグが全18チームで発足 1943〜45 第2次大戦によりリーグ中断 1948 外国人選手が大量に輸入され始める 1960〜61 フェアーズ・シティーズ(現UEFA)カップでローマが優勝 カップウィナーズカップではフィオレンティーナが優勝 1962〜63 チャンピオンズカップ(現欧州CL)でミランが優勝 1964 外国人選手との契約が禁止される 1967 リーグが全16チームとなる 1980 外国人選手との契約禁止が解除される 1986〜87 ナポリが初優勝 マラドーナが英雄となる 1988 リーグが全18チームとなる 1996 外国人選手の制限枠を撤廃 2000 ラツィオが26年ぶりに優勝する 2001 試合出場に関しても外国人枠が撤廃される ローマが18年ぶりに優勝する |
セリエAは「全18クラブ」で構成されているが、常に優勝を狙えるクラブは「ビッグ6(シックス)」と呼ばれる。ミラン(MILAN)、ローマ(ROMA)、ラツィオ(LAZIO)、ユーベ(JUVENTUS)、インテル(INTERNAZIONALE)、パルマ(PARMA)の6つのクラブ。実際この10年に限っていえば、スクデットを獲得したのは、ミラン(MILAN)、ローマ(ROMA)、ラツィオ(LAZIO)、ユーベ(JUVENTUS)の4クラブのみ。
それだけ、これら「ビッグ6」の戦力は抜きん出ていて、代表選手も「ビッグ6」以外にはほとんどいない。こう書くと、「ビッグ6」以外のクラブ(地方のクラブは総称して、「プロビンチャ」と呼ばれている)はセリエAの「おまけ」のように感じられるが、「プロビンチャ」には明確な目標と、「プロビンチャ」でしか果たし得ない「重要な役割」がある。
まず、「プロビンチャ」の目標とは、スクデット狙うことではなく、「UEFAカップ出場権獲得(上位6位迄)」か、「セリエA残留(上位14位迄)」となり、決して「高望み」はしない。それだけ「プロビンチャ」のクラブ自体もティフォシ(熱狂的サポーターのこと)も、自らのクラブが置かれている立場というのを「わきまえて」いるのだ。
そして、「重要な役割」とは、若手選手の育成と、ピークを「過ぎて」しまった選手の受け皿となることである。まず、若手選手の育成についてだが、例えばイタリア代表のユースもしくはU−23のような「エリートコース」には乗れなかったが、将来への可能性を感じさせる選手がいたとする。こういった選手がもし「ビッグ6」のクラブに入団してしまうと、「ビッグクラブならでは」の厳しく厚い選手層に阻まれて、いつまでも出場機会が回ってこないという状況に陥る。中にはレンタル移籍などで、才能を開花させる選手もいるが、出場機会に恵まれないまま選手としてのピークを過ぎてしまってお払い箱・・・という事になりかねない。
そこで、才能のありそうな選手はまず「プロヴィンチャ」に入団するのだ。そこで数多くの試合勘と経験を摘み、いい成績を残せば「ビッグ7」から移籍の誘いが舞い込んでくる。例えば中田ヒデ。ヒデがセリエAでのキャリアのスタートを切った「ペルージャ(PERUGIA)」は、湘南ベルマーレから3億円でヒデを買った。ヒデは移籍初年度で「10」ゴールをあげ「ペルージャ」のセリエA残留に貢献。翌年には「ペルージャ」での「王様」の地位を確固たるものとし、その年の「冬の移籍市場」において、15億円という値段で「ローマ(ROMA)」に売られた。このビッグ移籍によって「ペルージャ」は実に、12億円もの利益を得たことになる。
つまり、若い選手にとって「プロヴィンチャ」は、「ビッグ6」へのアピールとステップアップの場として存在し、クラブ側としては若く有能な選手は「資金調達」の道具という意味も含めて、持ちつ持たれつの関係を築いてきた。これが「プロヴィンチャ」の「重要な役割」である。
ただ、この「移籍金」だが、今季限りで廃止となることが決定していて、来季から「プロビンチャ」の選手育成の意義と、ビッククラブへの売却益については不透明な部分が多く、場合によってはセリエの根幹を揺るがしかねない・・・。
また、もう一つ。「プロビンチャ」はピークを過ぎた選手の受け皿としても機能していて、結果「若手とベテランが多い」というチーム編成となることも多く見うけられる。
簡単にまとめると、セリエAの「リーグ構造」は、常にスクデットを狙う「ビッグ6」と、若手選手らの育成を行なう「プロビンチャ」に大別する事が出来る。従って、「プロビンチャ」所属の選手が「ビッグ6」のクラブへ「移籍」するということは非常に名誉なことであり、選手にとっては「夢」なのだ。
おらが街の「スター選手」が、「ビッグ6」へ羽ばたいていく・・・。ということに関しては、クラブのオーナーもティフォシも「寛容」で、今季は「バーリ」という「プロビンチャ」から、スクデットを獲得した「ローマ」へ、「カッサーノ」という天才MFの移籍が決まり、バーリのティフォシ(ビアンコロッソ)は、大きな期待と夢を「カッサーノ」に託し、心からの祝福と共に「ローマ」へ送り出したという。
ただ、今季2001/2002シーズンは、ナポリ(NAPORI)がマラドーナを擁してスクデットをさらった時のように、プロビンチャがスクデット争いに顔を覗かせている。セリエBから昇格してきた、ヴェローナ(VERONA)の一地区「キエーボ(CHIEVO)」がシーズン開幕と共に快進撃を見せ、第21節を終えた現在も「4位」と、欧州CLへの出場権獲得圏内にいるのだ。所属全選手の年俸を合わせても、アレックス(JUVENTUS)一人雇えないこの小さなクラブの快進撃が果たして何処まで続くのか、目が離せない。
そして、3年連続でスクデットを逃しているユーベ(JUVENTUS)にはもう後がないと思っていいし、それを阻止すべく、ローマ(ROMA)とラツィオ(LAZIO)の新生ローマ帝国も磐石の態勢でこれを迎え撃っている。そして我がミラン(MILAN)はフィオレンティーナ(FIORENTINA)からをルイを、ユーベ(JUVENTUS)からピッポを獲得し、シェフチェンコとの超豪華な攻撃陣でミラン帝国の復活を予感させてくれる。まあ、なんにしても今季は欧州CLに出場権だけは、なにがなんでも奪還して欲しい!
そしてヒデのパルマ(PARMA)。
監督が3度も替わり、空中分解寸前だったが、ここ数試合でなんとか落ちつきを取り戻してきた感がある。FWにトルコ代表のハカン・シュクルも加わり、攻撃陣にも厚みが出てきた。とにかく、今季はセリエA残留を目標にがんばって欲しいところ・・・。
とまあ、今季も見所だらけのイタリア・セリエA。
W杯に向けて、最高のモチベーションで魅せるセリエAを是非堪能して欲しい。とかいいつつ、温め過ぎたこの企画・・・気がつけば残り5節・・・。
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「Serie」のリーグ構造ピラミッド 「SerieAとSerieB」は「LEGA NAZIONALE PROFESSIONISTI」という全国リーグ団体の管轄。 「SerieC1とSerieC2」は「LEGA PROFESSIONISTI SERIE C」という地域リーグ団体の管轄。C1は「北部」と「南部」の2つのグループに分かれていて、C2も「北部」と「南部」と「中部」の3つのグリープに分かれている。ここまでがいわゆる「プロリーグ」。 また、この下部には、「LEGA NAZIONALE DILETTNTI」という「6階層からなる」地域リーグ管轄の「セミプロリーグ」があり、所属クラブ数は「10000」を遥かに上回る。 昇格と降格 「SerieAとSerieB」間では毎シーズン後、Aの「成績下位4チーム」とBの「成績上位4チーム」が、自動入れ替え。 「SerieBとC1」間でも「4チーム」の入れ替えがあり、C1の「北部と南部」の1位「2チーム」は無条件でBに昇格。残り「2チーム」は、それぞれのグループの「2位と5位」、「3位と4位」がプレーオフを行ない、勝ち残った「2チーム」が昇格となる。 |

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