VERY SHORT 2004

第3節 ベガルタ仙台戦
煮詰まり感」

開幕からの2戦を、2分けとまずまずの結果で乗り切り、再び札幌である。
相手は仙台。
昨季のJ1最終節でJ2に陥落した仙台は、開幕からの2戦で「0−4、0−5」の大惨敗を喫し、
おそらくは背水の陣で挑んでくるものと思われた。
ただ、逆に札幌側からすれば、この仙台の不調と札幌の2分けという戦績は、
根拠の薄い楽観論を定着させてしまうのに充分で、
試合前から、なんとも緊張感のないCURVAだった。
勝って当たり前…
的な、ユルい気持ちをCURVAは抱えたまま、試合開始となる。

序盤から、相変わらず飛ばす札幌の選手たち。
それに引き換え、仙台は攻めてくる気がないようだ。
やはり開幕2試合での9失点は、チームそのものを、まずディフェンスという意思に偏らせたらしい。
ただ、これは当然、間違いでもなんでもなく、
しかも札幌はその術中に見事にハマッてしまう。
中盤でのボールの奪い合いが延々と続き、時間だけが過ぎていく。
ダンマクを逆さに吊るし、当初は応援停止かと思われた仙台のTIFOSIたちの黄色いサポートが、
やけに大音量に感じられる。
札幌のCURVAは、試合当初から流れていた楽観的な空気を拭い去れないまま、
後半へ突入していった。

後半に入ると、ハーフタイムで柳下監督のゲキが飛んだのか、
ゴール付近で積極的に仕掛ける場面が増える。
するとペナボックス内でドリブル突破を図った岡田が、仙台のDFに弾き飛ばされる。
主審の笛がある。
「え"っ!!」
といった、ある種いぶかしむ空気がCURVAを包み、
北村主審の右手がペナスポットを指した瞬間、驚喜の感情が爆発。
しかも、PKキッカーは新居。
普通ならばありえない場面だが、新居は迷わずボールを拾い上げていた。
最初から決まっていたんだろう。
PKでもなんでもいい、とにかく先制のチャンスだ。
静まり返るCURVAの眼前で、新居のキックがネットを揺らした。
ある意味安堵。そして、驚喜乱舞。
だが、CURVAが沸いたのは、それが最初で最後だった。

後半の残り15分は、開幕戦同様に選手の足が止まり、完全なタコ殴りモードに突入。
いつ得点を奪われてもおかしくない状態が延々と続く。
それでも、この厳しい時間帯を乗り切り、
今季初勝利をもぎ取ったのは賞賛に価するものだろう。
スタンドの大歓声に両手を挙げて応える選手たちに表情にも、満足感が滲んでいた。

ただ、決して褒められた内容のゲームではなかったように思う。
キャンプの疲れが出始めているのか、選手のパフォーマンスが開幕戦より著しく低下していた。
中盤からボールを繋ぎながら前線に進む場面も少なく、
どちらかというとカウンターサッカーになっていた。
柳下監督の目指す「アクションサッカー」が煮詰まり始めているのかもしれない。
なにはともあれ、ここからの成長に期待するしかない。
今季の札幌には、時間はたっぷりとあるんだから。

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