VERY SHORT 2004

開幕節 ヴァンフォーレ甲府戦
若さ」

良くも悪くも「若さ」がでたゲームだったと思う。

序盤からの猛チャージでゲームの主導権を握り、
先制点まで奪ってしまったところなんかは「若さ」が強力な武器として機能した瞬間。
逆に、試合終了間際に失意の同点弾を喰らうきっかけとなった市村の大失態は、
「若さ」が命取りになった瞬間。
だがそれもこれも、今の札幌には全てが良い経験だ。
せっかくあそこまいったんだから、勝たせてやりたかったのはもちろんだが、
「サッカーはそんなに甘くない」という事を思い知らせるにはこれに勝るものはない。
Jリーグ元年の93年。いわゆる、「ドーハの悲劇」で、
「プロリーグができたからって、すぐにW杯にでられるほどサッカーは甘くない」
と思い知らされた時のように、この屈辱は必ずあとで活きてくるだろう。

柳下新監督の目指す「アクションサッカー」は、
攻撃でも守備でも、とにかく自ら積極的に仕掛けていこうというものらしい。
キャンプを通じてどれだけ選手たちに浸透しているかが注目だった訳だが、
思ってた以上にサッカーになっててある意味驚いた。
もっとバタバタするに違いないと思っていたんだが…これは嬉しい誤算といって良い。
キック、パス、ドリブル。
どれをとっても基本に忠実というか、もっと引いてみれば高校サッカーのようにも見えるというか、
とにかくひたむきだったのも好印象だった。
ボールが動き人も動く。五輪の山本監督じゃないが、パス&ランという基本どうりのサッカーが、
結局は一番効果的な攻撃なんだろう。
一芸を磨きこむ傾向が強いJ2にあって、この「アクションサッカー」は特異なものだろう。
あえて例えるなら。小さな磐田のようなサッカーだ。
サイド攻撃一辺倒って訳でもなく、中央からの強襲ばっかりって訳でもない。
ましてやカウンター狙いってわけでもないんだが、実はそのどれもを狙っているといった感じか。
気がつけばゴール前いる。そんなサッカーだ。
これが楽しくない訳がない。

選手たちも随分と逞しくなっていた。
岡田の弾丸ぶりには昨季から注目していたから、さほど驚きもしなかったが、
田畑のキレキレのプレーにはちょっと度肝を抜かれた。
体の強さからくる守備はもちろん、それ以上にボールのちらしが抜群だった。
監督に中尾をベンチに座らせる決断をさせるだけの事はある。
「14」は今季飛びぬけて飛躍するだろう。
曽田も落ち着いたプレーと、縦へのフィードに冴えをみせ、ボールも抜群に巧くちらしていた。
今季はさすがにFW投入がないだろうから、不動のサイドバックとして君臨して欲しい。
とまあ、選手個人個人を眺めてみても、充分楽しめそうだ。

試合後の心地よい疲労感。
そして、ゲームハイライト眺めながら、次の試合が楽しみだ…。
そう思えたのはいつ以来だろう?
あまりに久し振りなこの感覚。
この感覚が続く限り、チームは成長を続けるだろう。

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