
天皇杯2回戦 静岡産業大学戦
「暴風雪波浪注意報!?」
ホーム最終戦となった山形戦では、見違えるようなパフォーマンスを披露して快勝した札幌だったが、
横国でのリーグ戦最終節は『あまりに無様な姿』を披露して完敗。
最終順位も9位となり、8月末から長らく続いた地獄のようなシーズンは終わりを告げた。
だが、それでも戦いの日々は終わらない…幾人かの選手には戦力外が通告されているにも拘らず、試合は続く…。
『暴風雪波浪注意報!?』
前日に入江のある胆振地方に発令された気象情報だ。
ハッキリ言って冗談じゃない。
あそこはただでさえ海っ縁だから風が強いってのに、それに真冬の雪まで混ざろうってんだから、
もうサッカー観戦どころじゃないでしょ普通なら!!
…ただ、哀しいことに、サッカー馬鹿は入江に向かって朝っぱらから車を走らせる。
夜半から降り積もった真っ白な雪で、思いっきりスピンしそうになってみたり、
千歳あたりで猛吹雪に遭遇したことで、ある意味覚悟は決めたつもりだったが、入江に着いた途端…帰りたくなった(笑)
入江に着いた時点では雪こそ降ってなかったものの、風が冷た過ぎる!おまけ風が強すぎる!!
全身を襲う潮風はさながら鋭利な刃物と化し、容赦なく体力を奪っていく。
試合開始まで、この寒さに耐え続けなければならないというのは、もうほとんど荒行の世界だ。
サッカーの神様は、シーズン中、あれだけの苦行に晒されたTIFOSIたちを最後の最後まで痛めつける気らしい…。
それでも、試合前に流れた『やたら古い』Jリーグの応援ソングのおかげで、CURVAは妙な盛り上がりを見せていた。
つか、無理にでも盛り上げないと、正直やってられなかった(笑)
が、もっとやってられなかったのは試合の方だった…。
この日の相手は静岡産業大学。
大学生だというのに、胸スポンサーが付くほどメジャーな存在であり、
2002W杯では日本代表のスパーリングパートナーを務めたことでも有名だろう。
道中、静産大に『代表に比べりゃたいした事ねえな…』とか言われちゃうんじゃねえの?とか冗談半分で話してたのが、
まったくそのとおりの展開だった。
中盤の構成力は完全に向こうが上。おまけに選手一人一人がよく動く。
まるで札幌の選手が『鳥カゴ』に入れられたように、ボールを追って右往左往する姿に、
序盤は『静産大、強ぇ〜』なんて余裕をかましていたCURVAにも不穏な空気が流れ出し、
当然ながら『やる気出せ!』だの『どっちがプロだか分かんねぇぞ!』だのと、小汚い野次の炸裂が始まる。
まぁあの体たらくじゃ野次られても当然っちゃ当然だが、野次のセンスは相変わらずイマイチだったりする。
プロレスが好きで一度でも生で観た事がある人はお分かりだと思うが、プロレスファンの野次のセンスを見習って欲しい(笑)
この辺りから、時折降っていた雪が次第に勢いを増し、緑のピッチが純白に彩られていく。
本来ならば寒冷地仕様の札幌が、雪とは無縁の静岡勢を巻き返してもよさそうなものだが、
「このまま点獲んなきゃ、前半で帰っちゃうよ〜!」の声も空しく、前半はスコアレスのまま終了。
ハッキリ言って半端じゃない寒さと、それ以上に寒すぎる試合内容。
『これで勝てんのか?』という不安を抱えたまま後半に突入する訳だが、後半に入っても静産大の優位は揺らがない。
白く積もった雪の上を、生では初めて見るカラーボールが駆けていくが、手なづけているのは完全に静産大だ。
つか、そもそもオレンジ色の『フィーバーノバ』なんてあったんだな…。
この場面、古いサッカーファンは『TOYOTA CUP・FCポルトvsペニャロール』を思い浮かべた事だろう。
で、やはりというかなんというか、静産大に先制点を許し、『大学生に負ける』という屈辱的な敗北が一気に現実味を増してきた。
野次は次第に悲痛な叫びとなり、それに幾度となく繰り返される拙攻の度に、深い溜息が折り重なっていく。
そうそう感じる事はない焦燥感がCURVAを覆い尽くそうとしていた…。
だが、それを和波の同点GOALが払拭する。
一気に安堵感に包まれるCURVA。ぱんぱんに張り詰めた全身の緊張感が一気に緩んだような感覚。
このあと札幌は、良い時間帯に逆転弾を叩き出し、やはり『プロ強し』の印象を決定付ける。
そして、あまりの寒さに壊れかけていたCURVAは、この逆転弾で勝利を確信し、そして…完全に壊れた(笑)
言葉では、文章では、表現できないほどのテンションを撒き散らしながら、試合終了の笛を待つCURVA。
が、そんな浮かれまくったCURVAにサッカーの神様が怒ったのか、ロスタイムに静産大に同点ゴールが飛び出す。
「でぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
声にならない悲鳴が入江を包み、次の瞬間からはとどまることを知らないどよめきが入江を包んだ。
『延長かよっ!?』
怒りにも似た感情がCURVAを支配し始めた刹那、途中出場の相川が奇跡の決勝弾を静産大のゴールに叩き込んだ。
「う"ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
再び声にならない歓声と雄叫びが入江を包み、その直後、試合は劇的な幕切れを迎えた。
崩れ落ちる静産大の選手たちとは対照的に、安堵の表情を浮かべる札幌の選手たち。
最後の最後の一瞬に、こんな刺激的な場面があろうとは…これだからサッカーは分からない…。
試合後、CURVAに挨拶にきた選手たちには、今季最後の札幌コールが送られ、
ホントの意味でホームでの2003シーズンは終わりを告げた。
これが見納めになる選手もいるかもしれない…そんな感傷に包まれる筈の入江だが、あまりの寒さにそれさえおざなり(笑)
選手がピッチを去ったあとは、一目散に車に退却するTIFOSIたち。
とにもかくにも寒すぎた。もし延長になってたら………考えたくもない(笑)
最後の最後で、このドタバタぶり。札幌の今季を象徴しているかのようだった…。
来季はもうちょっと腰を据えて、サッカーが見たいものです。
それでは最後に…WE ARE SAPPORO!!
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