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Test Match 横浜F・マリノス戦
「Salvage」

 柱谷監督が更迭された。
 6月3日。W杯真っ只中、札幌ドームで「イタリアvsエクアドル」が行われた日である。
 「目標は、“優勝”。とにかく個々人の能力向上をめざして、勝つ事にこだわり、1つ1つの試合をチャレンジして戦っていきます・・・」
 この言葉から始まった柱谷札幌は、唐突に終わりを告げた。
 「是非、12番目の選手である、サポーターの皆様もスタッフ・選手同様にチームメイトとして一緒に戦い、喜びを分かち合えれば・・・」
 まだ一緒に戦う準備段階だったような気がする。監督・選手・サポーターそれぞれが、それぞれに不完全燃焼を抱えたまま・・・。
 ここでは深くは触れないが、とにかく采は投げられた。
 新監督・新外人・新コーチもやってきた。もう後には引けない、何も恐れず胸を張り戦うだけだ。

クリックで画像集へ移動します♪ W杯も終盤を迎え、残すところ僅か2試合となっていた6月29日。
 僕らは帯広にいた。”僕ら”というのは、札幌の選手たちもそこにいたということだ。
 帯広の森球技場という、野球場ありテニスコートあり屋内競技施設ありの総合運動施設にて行われる、横浜FMとのテストマッチに挑む新生イバンチェ札幌を、テストマッチの為に陸路4時間かけて!追っかけたてきた訳だが、そこで見たものは・・・。
 当たり前のことなのだが、監督が変わるとこうも変わるのか?という感じ。
 真っ黒に日焼けした選手たちの表情は明るく、練習中も雰囲気もいい。声も出ている。
 だまって見ているだけでもだるくなるような炎天下でもダラダラと動く選手はなく、皆黙々とメニューをこなしていく。ただ一人、ののむら・現アンカーキャスターだけは、ピッチ中央のベンチ(未だ関係者扱いなのか?)に座ってダラ〜っとしていた(笑)
 イバンチェ新監督指導の下、とにかく徹底的にフィジカルを鍛えられているとあって、選手たちも知らず知らずのうちに逞しくなっているのだろう。
 試合は、2面あるピッチの右側を使って行われた。左側のピッチでは、別メニューでフィジカルに打ち込む俊輔の姿があった。W杯休養明けのマツもいた。
 試合序盤、俊輔とマツを除けばベストな布陣を敷いた横浜のボール回しに翻弄される札幌。ただ時折見せるカウンターの切れ味はなかなか鋭く、新外国人のジャジがとにかく動き回っていた。札幌の最終ラインには森が両膝のリハビリから復活し、元気な姿を見せてくれている。打点の高いヘディングも健在だった。慎重に試合に慣れしていって欲しい。ただ、3バックの片翼を担っているはずの健作の位置取りがおかしい。もの凄いで左サイドのオーバーラップを敢行したかと思えば、エンドラインぎりぎりまでえぐって、ゴール前にマイナスのクロスをあげるといった、これまでに見たことのない型を見せ、新加入のジャジとワンツーなんかも披露している。
 今度はヤマのポジジションがおかしい事に気づく。後ろ過ぎるのだ。
 混乱する頭。
 しばらくW杯に没頭していた後遺症だろう。確かに札幌の近況はあまり頭に入っていなかった。というか入れてなかった。。。
 この球技場の土手は角度があまりないので、選手の位置取りが掴みにくいなぁ・・・と思いつつ札幌の布陣を頭に描いていった。
 結論。

オグ クリックで画像集へ移動します♪
ジャジ バッキー
健作 酒井
ヤマ 森下
先生 今野
洋平

 この「3−6−1」のもしくは、オグとバッキがツートップでジャジがトップ下の「3−5−2」に見えた。
 ジャジがボールを運び健作と左から崩すパターンが多く、ヤマも積極的に攻撃参加している。バッキーは縦にDFラインの裏を狙って動くのが得意な選手のようで、ドリブルで突破するタイプではないらしい。「ジャジ=健作」のコンビが左から攻撃する回数に比べると、「バッキー=酒井」のコンビが右からと行くというのがほとんどないのが気になったが、とにかくチーム全体が前に向かってボールを進めようとしているのには好感がもてた。
クリックで画像集へ移動します♪ だが、やはり「ジャジ=健作」コンビの上がりすぎとヤマのディフェンスの弱さを「WILL=清水」の元札幌コンビにうまく崩され先制を許してしまう。
 テストマットとはいえ、失点はやはり気持ちのいいものではない。洋平にしてみれば、ゴールを割られたという事実は変わらない訳だし・・・。
 ただ、札幌の選手たちはこの失点で逆に吹っ切れたのか、さらに攻撃的になって横浜ゴールを目指した。この闘志もイバンチェ効果なのだろうか?
 とはいえ、真ん中のハト・右の中沢ら代表落選コンビの壁は厚い。そこで飛び出したのが、札幌唯一の飛び道具。
 ヤマのミドルだ。
 これが豪快に決まって同点。ボランチ山瀬、誕生の瞬間だった。
 後半に入ると横浜は選手を大幅に替えてきた。マツも登場したが、なんとトップ下での出場!キーパーの真似事をしてW杯を棒に振った王者ブラジルのエメルソンみたいなっちゃうぞ(笑)
 横浜はこれが災いしたのか、それとも札幌の実力なのか、後半から酒井に替わって右サイドに入った龍ちゃんが放り込んだ絶妙なセンタリングを、自身プロサッカー人生初と語った「164cmのヘディングゴール」が決まり逆転に成功!これで札幌も益々勢いに乗って、と行きたかったのだが、札幌側も次々に選手を替え攻撃のリズムを失ってしまった。
 いろんな選手を実戦形式で試したかったイバンチェ監督。まだ、チームの完成形は見えていないらしい。
 それでも試合終了間際に、バッキー
(最初はワナかと思った)が駄目押しのゴールを決めて「3−1」と快勝。あの炎天下でほとんどの選手がバテバテだったのに、最後にきっちり決めたあたりは、なかなか見事である。これもイバンチェ・フィジカル地獄の効果か?

 最終的には7,000人ものサポーターが駆けつけた帯広の森球技場。
 俊輔のREGGINA移籍を前に、最後に一目見ようと集まった横浜サポもいただろうが、8割方は札幌のサポーターに違いない。
 皆、試合後は満足げな表情を浮かべていた。テストマッチとはいえ、試合に勝ったことは勿論だが、新しい札幌のサッカーになにかしら「期待を抱けた」からだろう。
 ヤマのボランチと新外人コンビは「未知数」ながら、チームとしてやりたいことが選手に浸透してる分、チーム自体がバランスを崩す場面は少なく見えた。選手たちが何をしていいのか「迷いながら」サッカーをしていた頃に比べれば、格段の進化といえる。
 見たことも聞いたこともない極東のクラブを僅か1ヶ月たらずでこのレベルにもっていってしまうのは、2部落ちのクラブを3度も「Salvege」したという自信と経験のなせる業だろう。
 イバンチェ新監督が吹き込んだ「イバンチェイズム」。ただ、忘れてはならない
のは柱谷前監督が更迭され、それを絶対に無駄にしたくないと誓った選手たちの頑張りが、今後のチームの浮沈の鍵を握っているということだ。クリックで画像集へ移動します♪
 そしてそれを支えるのが我々サポーターであり、TOFOSIだと思う。

 最後にもう一度言う。
 「采は投げられた」
 もう後は振り向かない。 

 死ぬ気でやろうぜ!
 WE ARE SAPPORO!

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