〜観戦日記2001〜
ヤマザキナビスコカップ 1回戦 第2試合
4月18日 大分トリニータ戦
「J1のプライド」
大分での第1試合を「0−2」と落として臨む第2試合。
2回戦に進むには、3点差をつけての勝利が求められる。
試合前、選手のコメントで、「90分で2点取ればいいんでしょ。そしたら延長だから・・・」というのがあった。はっきり言って、気に食わない。戦う前から「延長」を意識してていいのか・・・。
この日は平日、しかもデーゲーム。
去年のナビスコカップも5月のデーゲームだった。それでも、ナイターだった分、それなりの観客(8000人台)を動員(コータ効果?)できた。
今日はどれぐらい入るのか・・・。と考えつつ、再び愛車でおりりん宅を目指す。
前回(4/7ヴェルディ戦)は原因不明の高熱により、涙の不参加だったおりりん(その顛末はこちら)もこの日は病み上がりながら初参戦。その代わりといってはなんだが、今回は我がOSCのアイドル「くっちゃん」が仕事で不参加。たった4人しかいないウチのOSC「Addicted to Consa」がフルメンバーで臨めるのは4/29函館でのガンバ戦までおあずけとなった・・・。
いつものように高速道路をひた走り、入江に着いたのは10時ちょっと前。その時点で、B自由ゲート前のサポーター数、およそ10名。「過去最低サポ記録」にして、「過去最速到着記録」を樹立。
その後、ぱらぱらとサポーターも詰めかけ始め入江周辺も賑やかに。やがてサポ大部隊のサポーターバスも到着。2台ながら100名近いサポが集結。それにしても、女性サポが圧倒的に多い。まあ、こんな平日のデーゲームに、働き盛りの「お兄ちゃん」がいることの方が不自然(自分含む)ではあるが・・・。
そしてこの事実が、開場を待つサポーターの間から、とても2点ビハインドで迎える「危機的な状況」という緊迫感や焦燥感が、あまり感じられなかった、最大にして直接の原因だったように思う。
さて、この日は「ナビスコカップ」。チップスターやOREOでお馴染みの、巨大菓子メーカー「ナビスコ」が冠スポンサーの大会である。去年は入場時に「チップスター」が配られ、今年はなんだ?と期待していたものの、今年はなんと!「なんにもなし!」。でガックシ。これも、戦後最大の不景気のせいなのか・・・。軽く、出鼻をくじかれた。

やがて開場時間となり、断幕を張るサポーターこそ駆け足だったが、それ以外のサポーターはのんびり歩いて入場。僕らはいつものように、USの近くに腰を降ろした。
青い空、白く輝く太陽、そして緑の芝生。
その芝生の上では、シートを広げて昼食にありつく姿あり、芝生に体を横たえて新聞を読みながらお菓子をほおばる姿ありと、さながらピクニック気分。今にも「犬の散歩」をする人が現れそうな、異様にのんびりとした雰囲気のゴール裏。
これまた、試合前の「最高のんびり記録」樹立。ある意味、記録ラッシュの大分戦。
ただ、別の意味(気温)では熱気に満ち始めるゴール裏。ジャンバーはおろか、シャツも要らないような状態。結局Tシャツの上にレプリカ着と、完全に「夏仕様」。
これからの「熱い(暑い)戦い」を安易に想像させてくれた。
そしてここで、今季初登場の会場MC「グッチー」登場。今季は土曜開催がほとんどで、登場機会が激減しそうなのが残念&可哀相なグッチー・・・。
と、ここで、BON JOVIの「I’s My Life」が流れ、かなりご機嫌の僕。でも、ドールズのパフォーマンスがなかったからか、今季から開場が試合開始の2時間前になったからか、ちょっと時間を持て余しぎみ。
ただ、このサイトを立ち上げて知り合えたコンササポの「ナリちゃまさん」や「Ta−Tuさん」とお会いできて、このサイトを立ち上げて良かったなと感慨無量・・・。
また、この時間を利用して、US主導で今季の新曲「レー アレアレー」を練習するも、本番ではほとんど歌わずじまい。どうなる新曲?

そうこうしているうちに選手のピッチ練習が始まり、ゴール裏もやっと臨戦態勢へ移行。数こそ少ないが、USを中心にゴール裏サポが密集。大分のスタメンが発表になる頃には、きっちりと戦闘集団になっていた。
ここで、大分のスタメンに異変。DFの要「スターレンス」と天敵「クビツァ」が不在で、のぶリン自慢の「外人センターライン」が崩壊。さて、これがコンサにとって吉と出るか、凶と出るか。この時点では、天敵クビツァがいないのは嬉しかったが・・・。
続いてコンサのスタメンが発表された。DF陣では森に替わって森川が入り、ボランチに謹慎明けのビジュが復帰。山瀬不在の司令塔には今季初スタメンのゆづきが入り、現時点で考えられる「べストなメンバー」を組んできた。名塚とののさんを外し、惨敗を喫した第1戦の轍は踏まないという岡田監督の決意が感じられた。
さあ、「0−2」からの大逆転への挑戦が始まった。
と、普段の「観戦日記」ならば、ここからは、わりとさらっと書いてるつもりなのですが、今回はこの試合が「中継なし」で行なわれたことを考慮し、「試合内容30%増量」でお贈りします。
ちょっと長くなるかもしれませんが、お付き合いのほど、よろしくお願いします。
また、これより以下の内容はスコアが「0−2」というのを大前提に書いていきますので、ご注意を。
コンサは序盤から飛ばすだろうと思ったが、試合はなんと完全に大分ペース。積極的という意味では、選手は前を向いてプレーしていたように見えたが、とにかく大分のプレスがきつく、中盤を作れない。中途半端な横パスをカットされては、大分にカウンターを許すという最悪の展開。
「あんまり、旗色よくないな」と思っていた矢先。大分ゴール付近で笛が鳴った。
どうやら大分のファールらしい。全体の3分の1程度しか埋まっていない、バックスタンドもずいぶん沸いている。だいぶいい位置で、FKを貰えたようだ。と、思っていたが、大分ゴール前から選手が次々と排除されていく。ここから見えるのは前川のみ。
「PKだ」、「PKだよっ!」と、この時点でやっと気づくゴール裏。
一瞬沸いたゴール裏だが、次の瞬間には息を殺してPKキッカー、ウィルの背中を凝視する。緊張の一瞬。
静かに助走をおこし、ウィルの右足から放たれたボールは見事に大分ゴールに突き刺さった。
歓喜に包まれる入江。「1−2」。これで1点差だ。
これで完全に勢いに乗ったコンサが猛攻を開始。これはイケる!と感じたゴール裏のサポートも一層熱を帯び、今季初の「水まき」まで敢行。僕自身も頭からモロに水を浴びたが、これがまた気持ちいい。のぼせ始めた頭には格好のクールダウンだった。
コンサの攻撃の基点はやはり左サイド。和波の突破からセンタリング。和波が一旦キープして左に流れたゆづきへパス、そしてセンタリング。何度かいい形を作り、大分のDF陣を慌てさせた。このまま押し込めば、もう1点奪えそうな気配がプンプンしていた。
だが、悲劇は起こった。
中盤でのパスミスをカットされ、コンサゴールへ大きな縦パスが1本向ってきた。即座に左の線審を見たが旗は上がらない。金切り声のような悲鳴が響き、大分の5番にパスが通った瞬間、悲鳴は凍りつきゴール裏は沈黙に支配された。
あまりに恐ろしい場面に遭遇すると「声も出ない」、とはこの事だろう。
かろうじてゆづきがカバーに回ったが、彼にディフェンスを期待するまでもなく、大分の5番に冷静に決められて1点献上。
これで「1−3」。ふたたび2点差で絶体絶命。
やっぱ、ダメかも・・・。という絶望的なムードが漂い始めるゴール裏。それでも、この男だけは違った。ある意味、意気消沈するゴール裏をも奮い立たせてくれた黒い重戦車、ウィルである。
あくまで貪欲にゴールを目指す。中盤が大分に支配されてイライラがつのり、ボールを貰いにずいぶん下がってきていたが、この日「消えていた」播ちゃんとは対照的に目立ちまくっていた。
そして圧巻は前半の終了間際。よくぞここまで!と思えるほど大胆にオーバーラップした名塚の左サイドからのセンタリングを、体を左に流しながらのジャンピングボレーで豪快に大分ゴールに突き刺し、この日2点め。
年に1度見れるか見れないかのスーパーゴールに沸きかえる入江。このシュートを生で見れただけでも、平日に無理して入江に来た甲斐があったというもの。
このウィルのスーパーゴールの余韻が消えないうちに前半終了。「2−3」として、後半に望みを繋いだ。
と、ここで、病み上がりのおりりんと、イマイチ体調の冴えなかったさくたんが戦線離脱。USのブロックには僕一人残されたが、ゲームの展開上それどころではないので、サポートに没頭する。
後半に入り、まず動いたのは岡田監督。前半あまり機能しなかったゆづきに替えて大黒を投入し、中盤のテコ入れを図った。しかし、大分の中盤のプレスは衰える事を知らず、ボールを持った選手には誰かれ構わずチェックに来る。
特に目立っていたのが、大分の10番チェ。金髪だからというのはあるだろうけど、とにかくその存在感は際立っていた。韓国人らしくパワフルに、そしてしつこくボールを追いまわす。コンサの選手は皆、中盤で堪えきれなくなったら最終ラインまでボールを戻し、とりあえず左右どちらかのサイドへパス。
さらにここで問題なのが、龍ちゃん。どうやら彼は今スランプに落ちいってるようだ。J1のサイドはJ2とは比較にならない程強い。前回のヴェルディ戦でも、左サイドのアツに実力の違いを見せつけられた。必然的に引く時間が増え、攻撃に参加する時間が激減している。なかなかリズムが掴めないとはいえ、やはり時には大胆に上がっていかなければ、龍ちゃんの持ち味が消えてしまう。この日もそう、最終ラインからパスが来て、ドリブルで切り込もうとしても相手DFがチェックに来るとボールをののさんへ戻してしまうのだ。この局面では相手DFと勝負しない事には、活路が見出せない。今後も清水戦ではアレックスとのマッチアップが控えるなど、龍ちゃんには苦しい戦いが続くが、なんとか踏ん張ってスランプから脱出して欲しいと願う。去年7/29レッズ戦のスーパーゴールをみんなは忘れてはいない・・・。
次に岡田監督は、左サイドの和波に替えて賢司を投入。3トップにして勝負に出た。それでも、大分のDF陣は強固なバリケードでコンサの攻撃を寄せつけない。これに追い討ちをかけるように、この日の主審のジャッジは「ことごとく」大分寄りに取られ、恐ろしいほどの野次と罵声を浴びせられる審判団。これで、逆に審判団を「敵」に回してしまったのか、何度も危機的なFKを蹴り込まれる結果となった。
時間は刻一刻と過ぎていく。それにあわせ、ゴール裏のサポートは暑さにへばりそうになりながらも必死さを増していく。こんなところで、格下のJ2に負ける訳にはいかない!俺達がなんとかしてみせる!という気迫のこもったサポートが続く。 
それでも、相変わらずコンサの攻撃は単調で点に結びつきそうな気配がない。ここで、岡田監督も勝負を捨てたのか、播ちゃんに代えて、なんと瀬戸を投入。FWに替えてボランチ?中盤を厚くしようと思ったのだろうけど、この時点では大分はガチガチに引いてたので、中盤をいくら厚くしたところで、横パス要員が増えるだけの意味不明の交代に思えた。
それと、コンサの選手の足が止まっていたのが気に入らない。もっと動いてスペースを作らないとボールも貰えないし、攻撃のスピードも上がらない。コンサのJ1でのここまでの戦いでは、攻められる一方でカウンターばかりを狙っていたが、ここまで引かれた事はなかった。大分のJ2での戦い方に完全にしてやられた格好だ。
ロスタイムが2分と表示され、いよいよ後がなくなってきた。それでもゴール裏では誰一人として、コンサの逆転を信じていない者はいなかった。ただ、自分達のサポートではどうにもならない歯がゆさが、ただひらすら悔しかった・・・。
そして無情の笛が鳴る。
深い溜息をつき、途方もない脱力感に襲われるゴール裏のサポーター達。
3年連続ナビスコカップ1回戦敗退という事実。去年までは格上のJ1が相手だったから、負けてもさほど悔しくはなかったが、今回はJ1のプライドを持って臨んだ。筈だった・・・。
これでリーグ戦に集中できる。という考え方ももちろんだが、J2に負けることの「屈辱」を考えると、「ナビスコで力を出しすぎても・・・」とか、「リーグ戦が大事だから・・・」と語った選手の試合後のコメントには正直幻滅させられた。それは勝ったチームの選手が言う事だろう・・・。
この日、WOWOWで見た「レッズvs山形戦」は、レッズの大逆転勝利「0−2から3−2」に終わったが、この大逆転劇を演じて見せたレッズの選手の中に「ナビスコで力を出しすぎても・・・」と思っていた選手がいたんだろうか?
選手のモチベーション=サポーターの数だというのならば、確かにこの日の入江のサポーターの数は少なかった。もし、入江が前回のヴェルディ戦のように「1万人近い」満員状態であったならば、選手はこんな恥ずかしいゲームはしなかった。ということなのだろう。
「こんなに多くのサポーターの前で、負ける訳にはいかないと思った・・・」と語った、10/29大宮戦での、ののさんのコメントが頭をよぎる・・・。
最後がなんだか愚痴っぽくなってしまったが、負けてしまったものはどうしようもないのだから、その大事な「リーグ戦」で結果をだしてもらうしかない。ただ、平日のデーゲームに集まってくれたサポーターを前に、こんなに選手のモチベーションの低い試合を見せられるのはもうご免だ。

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