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「コンフェデが始まるぞ〜っ!」

 2002年「ワールドカップ 韓・日大会」開催までちょうど1年となった今年、日・韓共催での「プレ・ワールドカップ」コンフェデーレーションズカップが開催される。
 日・韓両国はこの大会を通じて、本大会での運営や警備などをチェックすることとなる。
 競技の方はというと、日本は予選リーグで「カナダ・カメルーン・ブラジル」と同組となり、上位2チームに与えられる「準決勝進出」を目指す。
  
 日本代表はこの大事な大会で一体どんな戦いを見せてくれるのか。

 その前に、もう随分経ってしまったので、忘れてしまった方も多いとは思いますが、まずは「スペイン戦」を振り返ってみよう。
 結果からみると、「0−1」での惜敗ということになるが、間違っても「0−5」のフランス戦よりチームが「進歩した」とは思ってはいけない。
 というのも、フランス戦とスペイン戦ではゲームプラン(戦術)がまるっきり違うのだから。
 もし今回のスペイン戦が、フランス戦と「同じメンバー」でなおかつ「同じ戦術」であったのなら評価されるべきだし、フランス戦での大敗を糧に「代表チームは進歩した」ということになるだろう。
 だが、今回のスペイン戦で代表は「5バック・3ボランチ」という「超守備的布陣」を敷いた。
 フランス戦で得たのは、「点を獲られたくない!」という恐怖心だったようだ・・・。
 確かに「5−3−1−1(GKを入れると9人守備)」という超守備的布陣で攻撃を捨てれば、そうそう点など獲られることはないだろう。
 その意味では、今回のスペイン戦での「0−1」というのは、ゲームプラン上「OK」という見方も出来なくはない。が、ちょっと待って欲しい。
 日本代表の攻撃を捨てた守備陣は、世界に通用(勝てるという意味ではない)するというのは、フランスW杯で既に「証明済み」のはず。
 そして、このフランスW杯で日本代表は「攻撃しなければ勝てない」というごく当たり前の事実と「決定力不足」という厳しい現実を見せつけられたはずである。
 日本代表の「決定力不足」。
 フランスW杯で得た日本代表の最重要課題にして、出口の見えないトンネル。
 日本代表が「決定力不足」になってしまった原因だが、それはよく「Jリーグの生い立ち」に関係しているといわれる。
 バブル経済末期に発足した「Jリーグ」。各チームは「大企業」のスポンサードを得て豊富な資金を注ぎ込み、海外の「有名選手」をこぞって獲得し続けた。
 「ジーコ・リネカー・リティ・レオナルド・スキラッチ・カレカ・オッツェ・ジョルジーニョ・ストイチコフ・エムボマ・ピクシー・・・」今考えると、とんでもない選手たちだな。ただ、実はこの選手たちが日本代表の「決定力不足」の原因なのである。
 もう一度、上のメンバーを見て頂きたいのだが、ある「共通点」がある。
 それは「ポジション」。というのも、ほとんどが「FW」、もしくは「MF」ばかりなのだ。
 各チームがこのように「有名選手」をアタック陣に据えたことによって「日本人FWの出番が減る(いつまでもレベルが上がらない)」→その猛攻にさらされる「日本人DFの質が(必然的に)あがる」という図式が出来あがってしまったのである。
 フランスW杯終了後に、川渕チェアマンも「各チームには、有名なDF選手の補強を前向きに考えて頂きたい・・・」とコメントしている。このままではいけない。と川渕チェアマンも思っているのだろう。
 「ドゥンガ・ブッフバルト・・・」に続く、有名DFの加入が待たれるが、なんせこんなご時世ですので・・・。
 
  その「決定力不足」をなんとか克服することこそ、トルシエジャパンの至上命題だったのだが、彗星の如くワールドクラスの日本人FWが出現するわけはないので、その分を「チームの総合力と戦術」でカバーしていくというのがトルシエジャパンの目指すサッカーとなり、「ユース・U−23・A代表」と各世代を経て、その戦術を磨き「決定力不足」の克服を目指してきた。
 それなのに、トルシエは何故、これまで「育ててきたもの」を棄て、なりふり構わぬ「超守備的布陣」を敷いたのか。
 大事なポイントなのでちょっと考えてみたのだが、問題はやはり「サッカー協会」にあるのではないだろうか。
 というのも、トルシエという監督は日本のマスコミ報道に対して、妙に敏感な監督である。
 フランス戦後、日本のマスコミはこぞって「トルシエ、進退問題へ」と書きたてた。次のスペイン戦でも、もし「惨敗」するようなことがあれば「解任やむなし」とか「最後のチャンス」とか、えらい書かれようだった。
 おそらくトルシエは、これらの報道に少なからず「動揺」したのだろう。その「動揺」が「焦り」となり、彼から、契約期間中であるという「余裕」を奪ってしまった。これで、攻撃を削ってでも、とにかく大量失点だけは避けようという気持ちが大きくなったに違いない。
 だから、サッカー協会にはとにかく早い時点で、スペイン戦での試合結果は「進退問題には発展させない」と、トルシエに言ってあげて欲しかった。そうすれば、トルシエも安心することが出来ただろうに・・・。
 結局、この「トルシエの焦り」は、両サイドをDFラインに吸収させる形の「5バック」となり、俊輔を外すという暴挙に走らせてしまった。俊輔はこの後、J1でのチームの成績不振も重なり、精神的・肉体的に消耗し負傷。今回のコンフェデには出場できなくなってしまった。こうなった責任の全てがトルシエにあるとは言わないが、とにかく「繊細な」俊輔にとって、このスペイン戦での代表落ちは、キツかったことだろう。
 そして、サッカー協会が、スペイン戦での結果は「進退問題に発展させない」と表明したのは、トルシエがスペイン戦遠征メンバーを発表した後の事だった・・・。
 
 そして、コンフェデ。
 相手は「各大陸王者」の「カナダ・カメルーン・ブラジル」。
 トルシエはこれら強国にどうやって挑むのか。
 「3バック」に戻すのか?それとも「5バック」で行くのか? 
 「5バック」でいくなら大量失点はないだろうけど、得点チャンスも極端に減ってしまうだろう。スペイン戦では、積極的に「フラット5」を押し上げようとしていたが、この戦術の最大の問題点は、攻撃に転じた際、「攻撃のコマが足りなくなる」という事に尽きる。1トップの高原と司令塔のヒデ2人だけでは、ブラジル・カメルーンのDFラインは、いくらなんでも崩せないだろう。
 更に今回は、名波と俊輔が怪我で出場できない。攻撃を厚くするならば必要不可欠な選手が2人も離脱し、名波がいなくなることで、中盤のバランスの崩れも心配だ。ただ、名波のポジションには小野が入るらしく、ボランチという新天地での小野の活躍に注目したいし、イナとのダブルボランチに期待するしかない。左サイドにはアツが復帰し、もし「3バック」で行くならば、ドリブル突破の攻撃オプションとして期待できるだろう。右サイドはスペイン戦でいきなり頭角をあらわした波戸に注目。コンフェデがエスパニョール残留へ最後のアピールの場となる西澤には、モリシの復帰が朗報だろう。2人の息のあったコンビプレー(ハッサンのような)が見られることを期待したい。
 そして、攻撃の要はやはりヒデ。27日のミラン戦でスクデット(優勝ってことね)が獲れなかった場合、ヒデは予選ラウンドのみの参戦となる。もし、準決勝に進めた場合、ヒデ抜きでどう戦うのかにも注目だ。W杯本番でも、不慮の事態で「ヒデ・俊輔」が不在という状況がないとは言いきれないからだ。
 総合的に考えて、個人的にはやはり「3バック」で行って欲しいと思う。代表がコンサのように、試合中スムーズに4バックに移行できるならいいのだが、それが出来ないならば「3バック+1(リベロの前に1人)」というシステムでも面白いと思う。運動量豊富なイナならこなせると思うし、本気で考えるなら今しかない。つまりコンフェデは「フラット3」最後の戦いとなるだろう。
 日本代表の生命線は「5バック」などではなく、中盤の「構成力」だということを、このコンフェデでは見せて欲しい。
 そして、どんなことがあっても絶対に勝負を諦めない執念を見せて欲しい。
 UEFAカップのFINAL「リバプール vs アラべス」。恐らく歴史に残るであろう、この試合。前半「2−0」とリードされるも、ことごとく追いつき、延長後半残りわずかで「5−4」で敗れはしたものの、アラベスの恐ろしいまでの勝利にかける執念をみた。 
 
 日本代表よアラベスたれ!  

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